CFNM日記

曖昧サンドイッチ 13

(2012年2月5日 20:05)

「…はぁ。」

今日の練習もハードだった。
たまった疲れを、落ちるところまで落とす。
……。

「…はぁ。」

なんだか最近、溜息ばかり出てしまう。
…いけないいけない。

パンパンッ。
ほっぺたを強く叩き、自分を叱咤。…と、

―ガラガラガラッ。

こんな時間に誰…?

福だ。
アソコをブラブラと揺らしながら、入ってくる。

「なっ…、…何。」
「何って、別にいいだろ。」
「…ノックくらいしてよ。」
「自分だって勝手に入ってくるくせに。」
「………。」

そう言われると、何も言えない。
腰を下ろし、体を洗い始める。

―ゴシゴシゴシ…。

股を大開きにし、頭、背中、前、足、ちんちんと、
男らしく、大胆に洗っていく。

へ~、そんな風に洗うんだ…。
弟の野性的な一面に、まじまじと見てしまう愛。
姉の視線を、ビンビンと感じる福。
でも、もうこの際、全部見せてやった。

「よしっ。」

つるつる、ぴかぴか、ぷるぷるになった体で、
愛の隣りに浸かる福。


「ふぅ……。」

極楽極楽…、と、
今日はそんなにゆっくりするつもりではない。

切り出すタイミングが分からない。
でも、躊躇っていたら出て行ってしまう、から、
適当に乗りで切り出した。

「姉ちゃん。」
「……、…なに。」
「…胸、デカくなった?」
「はぁ!?」
「…嘘嘘、冗談。」
「何言っての、…ふんっ。」

少しだけ照れる愛。
掴みは、こんなもんか。

「舞のことだけど。」
「……。」

本題。

「舞のこと、嫌いなの?」
「…、またその話?」
「いいから、答えろ。」

真面目に、真剣に、問う福。

「……別に、普通。」

そっか。

「舞も、多分そう。
 でも多分、姉ちゃんと仲良くなりたがってる。
 絶対。」
「………。」

間違いない。

「母さんは?」
「……別に、普通。」
「…父さんは?」
「だからっ、別に嫌いじゃないってっ。」

壁を見ながら、そう言う。

「別に、誰も、嫌いじゃないよ…。」
「そっか。」

なるほど、そうだと思った。うん、

「分かった。」
「……?」

そうだ。
愛だってもう、許しているのだ。

浮気をして消えた父親、再婚、
最愛の母の死、の後の再々婚。
自分ばかりに起こる不幸、なんで、私だけ。

でも、そんな境遇の数々だって、
自分なりに必死に噛み砕いて、もう、許したのだ。

今の自分の立場だって、
いけないことくらい分かっている。
でも、時間を掛けて許してきた代償として、
打ち解けるきっかけを失ってしまったのだ。

…なら、どうすればいい?
簡単だ、きっかけを作ればいいんだ。

「よし。」

豪快に立ち上がる福。

「……?」
「まだ、出ないよな?」
「…いや、私もそろそろ。」
「まだ出るな。いいな?」
「……?」
「出るなよ。」
「…、………。」

よく分からない弟の命令に、仕方なく首肯する姉。
それを確認し、福はゆっくりと、浴室を出ていく。



……。

「はぁ。」

天井を見つめる愛。…と、

―ガラガラガラ…。

戸が開く。そこには福…と、
福に手を握られた、裸の舞が、立っていた。

「…っ。」

咄嗟に立ち上がる愛。

「まだ出るなっ。」

少し強めの福の命令に、少し怖気づき、
仕方なくもう一度、湯船に浸かる。

「舞、座れ。洗ってやる。」
「…うん。」

目が泳いでる、凄く、ドキドキしている。

―ゴシゴシゴシ…。

丁寧に、優しく、妹を洗っていく兄。

「…よし、オッケイ。」

綺麗に流し終わり、舞の手を取り立ち上がる福。
…と、

「姉ちゃん、ちょっと寄って。」
「…いいよ、私出るから。」
「出なくていいって!」
「………っ。」

ただただ弟に、従うしかない姉。
今日の福には、何故か、逆らえる気がしない。



「ふぅ…。」

本日二度目の極楽浄土。
舞は、溜息を遠慮する。

「気持ちいいな、舞。」
「…うん。」
「ちょっと狭いな、姉ちゃん。」
「…ふん。」

はは、素っ気な。
…でも、

浴槽の中で、初めて、サンドイッチが完成した。

この記事へのコメント
  1. 今回はあまりエロ要素(笑)がないですね

    最近寒いので体調に気をつけて作品書いてくださいね

    • コメントどうもです~。
      これくらいのも、個人的には好きだったりしますw
      風邪ひいてましたが、最近治りました。
      お気づかい感謝です~。

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