小説

成長くらべっこ 4

‐ 期末テスト6日前 ‐

…… …暖かい…、塩素のにおい…、水着……? …… 「…ちょっとぉ、小春また胸大きくなったんじゃなーい?」 …え。 「…ホントだ~。いいなぁ羨ましいなぁ。」 …ちょ、ちょっと、な、何言ってんのっ。 やめてよっ…!! 「ふふ、じょーだんじょーだん。  でもさぁホントに急におっきくなったよねぇ。」 …し、知らないよそんなの…… 「うんうん。  でもおっきいと言えばさぁ…」 「…ふふ、やだぁ。」 …? 「あっはっは!  相変わらずのもっこりだなぁ~、文弥!」 「…うるっせー、お前そればっかやないか。」 「あはは!!ホントだでっけー!!  文弥巨根だなぁ、水着はち切れそうじゃん。」 「…え、ってかこれ勃ってんじゃね?  流石にもっこりしすぎでしょ。」 「勃ってへんわっ!!」 「じゃー見してよ。」 「見せるかボケッ!!!」 「じょーだんだよ、じょーだん!!」 「ははっ!俺ぜってー林間の風呂んとき  文弥のちんこ見よーっと!」 「俺も俺も。」 「…勝手にせえっ。」 「ははは!楽しみぃ~!!」 「…やだぁ~。」 「もう私久保田くん見れな~い…!!」 「…え、ってこっち来るよ…!」 …え? 「…よっ、小春!!」 …フミちゃん……? …なんか…、顔真っ赤…?照れてる…?…って言うか… …海パン姿…? …あ、やっぱり、…おっ…… 「眼鏡はしてなくて、大丈夫なんか?」 ……あ、 …うん、ぷ、プールの時間くらいなら そんなに視力悪いわけでもないし… 「そか、ほんなら良かったわ。」 …うん。…って言うか …なんか凄い、…視線を感じるんだけど…… 「お、巨乳巨根コンビだ!!」 「ホントだ!エッロー!!」 「やぁだぁ!」 「うるっせー!少しは黙っとけっ!!」 「あははっ!また文弥が怒ったぞ~!!」 「おいもうその辺にしとけよ。」 「…ったく。  あ、あんな奴らの言うこと、無視してええかんなっ。」 …う、うん…… 「…え、ってか  文弥のあそこ、若干膨らんでね?」 「…え、あ、…ま、マジだ。  さっきより少しデカくなってる気がする。」 「田辺の水着姿見て、興奮しちゃったんじゃね?」 「文弥エロいぞ~!!」 「はは!文弥マジで勃っちゃった~!!」 「ってかデカすぎだろっ!!」 「もうやだぁ!!」 「勃ってへんわっ!!!」 …ちょっともう何これ…、でも…… 確かにフミちゃんの…、ちょっとだけ、…さっきより…… 「…いや。」 …え。 「…ま、まじで勃ってへんよ?  勃ってへんかんな?」 …顔を上げると、赤く染まったフミちゃんの顔。 真剣な目で、訴えてくる… …で、でも……、やっぱり…… 「ホンマやって!!」 ……で、でも…… 「ホンマやって、ほらっ!!!」 …え。 ………!? …… ……… …え。 ……、あ。 …、 …なんだ、……夢……か。 …なんて夢見てるんだろ。 でも、夢だけど、去年の夏に 本当にあったことだったような気がしなくも…… でも、途中から…… ……なんで今頃…、 なんで、…あんな展開…… ……ダメダメ、集中集中…… 勉強勉強……
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