小説

気になるあの子 4

家に帰ると お母さんはもう家にいました。 「ただいま…。」 わたしは小声で言うと 足早に自分の部屋に戻りました。 今日自分のしたこと、見たものを思い出して ベッドに顔を突っ込んで 体をバタバタさせました。 男の子の裸を見てしまった。 しかも下だけの裸を。 その映像は今でもしっかり 目に焼きついていて 頭の中であの一部分が プルプルと揺れていました。 でもそれだけじゃない。 わたしはさらに 凄いことをしてしまった。 ランドセルの中を開ける。 信じたくなかったけど そこには確実に あの男の子の短パンとパンツが 入っていました。 帰る途中で気がついて どうしよう…戻ろうかな… とも思ったけど 今日はとりあえず合わせる顔がなくて 恥ずかしながらランドセルにそれを突っ込んで 帰宅をしました。 …て言うかあの男の子 あのあとちゃんと帰れたかな。 当たり前だけど ズボンとパンツないと もの凄く困るよね…。 …ま、丸出しのまま帰ったの…かな。 その姿を想像して また恥ずかしくなってしまったと同時に もの凄く申し訳ない気持ちになりました。 まさか捕まったりはしないよね。 …まだ子供だもんね。 どうしよう…。 ベッドの上にパンツを出して 今後を必死で考えるわたし。 まだ熱を帯びていました。 とりあえず何にしても 一応洗わないとだよね…。 洗濯機に入れるのは… もちろんNG。 わたし1人っ子だし こんなのが入ってたら 干すときお母さん流石に気づくよね。 お父さんのものってことにする…? それこそNG。 こんな子供用の服 お父さんが履いてたら… 想像しただけで引いちゃいました…w お父さんにそんな趣味があるって お母さんが知ったら 離婚になりかねないかも…だしね。 じゃあどうする。 …って自分で洗うしかないよね。 よく考えなくても分かる答え。 でも今のわたしは なんか頭がグルグル回ってて 思考回路がおかしくなってるみたい。 その日お風呂に入るとき あの男の子の短パンとパンツも 一緒に持って行きました。 まさかこんなことになるとは…。 お風呂にある、体を洗う用の石鹸で 男の子の服を手洗いしました。 短パンと…それにパンツも。 なんかもうドキドキ。 男の子のパンツって こんなんなってるんだ…。 構造まで見たのは初めてだったから 誰にも見られてないことをいいことに マジマジとチェックしちゃいました。 流石に洗うときは恥ずかしくて 目を瞑りながら一生懸命 洗いましたけどw お風呂から上がる。 さて洗った服どうしよう…。 とりあえず痛むこと気にしながらも 学校の雑巾みたいに 固く絞っといたけど まだぜんぜん湿ってる。 …部屋で乾かすしかないよね。 わたしはお風呂から上がると お母さんに気づかれないように 自分の部屋に戻り 部屋にズボンとパンツを干しました。 なんか 部屋の雰囲気が一気に変わった気分…w その後はリビングで 夕食を食べてテレビを見て… いつもどおりの生活。 実際終始 あの男の子のことを考えてたけどね。 部屋に戻ってベッドに入る。 明日どうしよう。 いつもどおり公園行くべきかな…。 でもあそこ以外 わたしの行くところってないし。 それに短パンとパンツ 返さなきゃいけないし。 どっちにしたって 行かないって言う選択肢はないよね。 あの男の子との接点は あのお気に入りの公園しか ないんだから。 部屋の電気を消す。 天井に吊るされた 2着の服を眺めて いろんな想像にふけりながら 眠れない夜を過ごしました。 あの男の子 明日も来てくれるかな…。
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