小説

リアルおままごと 1

小学校4年生のときの ちょうどこのくらいの時季に 思い出すと今でも恥ずかしくて、ドキドキして でもちょっと切なくなるような そんな出来事が起きました。 -わたしたち2班のメンバー。 強気な女の子で なんでもズバッと言ってしまう わたしの憧れでもあった班長の 影山さつきちゃん。 そんな彼女に いつもわたしと一緒に 「ついて行きます!」と言った感じだった 本郷ちなつちゃん。 小学校1年生のときから 眼鏡をかけていて みんなから「はかせ」と呼ばれていた 西岡ゆうとくん。 おふざけキャラで さつきちゃんも手に負えない と言った感じだった 厚川たかしくん。 そして 笑顔が凄く優しくて 格好良くて 自分の意見もズバッと言うけれど さつきちゃんには頭が上がらない と言った様子の 阿部まさとくん。 ちなみに班長のさつきちゃんとは 幼馴染なんだって。 …え? 他の人と違って いいこと言いすぎ? …まぁ言ってしまうと まさとくんはこのとき わたしが密かに想いを寄せている 人でもありました。 +わたし後藤めぐみの 計6人で構成された2班のメンバーは 個性的なメンバーが揃っているけど いいバランスが取れているのか 凄く仲が良くて 家の方面もみんな同じだったから 帰りも決まって6人揃って 帰っていました。 ある日。 いつものように6人で帰っていると 班長のさつきちゃんが みんなの前に出て 「ストップストップー!」と と合図を出しました。 「どうしたの?」 「…なんだ?」 ?なわたしたち。 「今日みんな、このあと暇?」 突然聞いてくるさつきちゃん。 質問の答えは みんなどうやら暇な様子。 「じゃあさ、みんなで遊ぼー!」 すっごいハイテンションなさつきちゃん。 「いいけど、どこで遊ぶんだ?」 そんな突如のさつきちゃんの提案に いつも質問で返すのが まさとくんのポジションでもありました。 「ここの小道をずっと行くとね。  小さい公園があるの。  とりあえずそこに集合ね!」 …ここら辺に公園なんてあったっけ? と言ってもこの道自体 通ったことないんだけどね。 なんだかんだで わたしもちなつちゃんも 厚川くんもはかせも もちろんまさとくんも さつきちゃんの言うことには しっかり従うんだよね。 さつきちゃんを先頭に 細い小道を行くわたしたち。 だいぶ歩いてようやく抜けると そこには古びた公園が ひっそりと設けられていました。 「へーこんなとこに公園なんてあったんだなぁ。」 「初めて来たぜー、ははは!」 「…僕もだな。」 「わたしもー。  なんかすっごい昔の公園って感じだね。」 キシキシ言いそうなブランコと かろうじてトイレがあるだけの ギリギリ公園と呼べるような そんなことろでした。 -このときはまだ あんなことになるなんて あんなものを見るなんて 夢にも思わなかったよ…。
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