小説

少年裸祭り 【弐拾壱】

間宮 和子
  • 間宮 和子
  • 2009/01/03 08:51
  • 神社裏の小屋
12人みんな褌も締め終わり、祭りまであと10分くらい。 きっとたくさんの観客の待っているすぐ裏の神社に すぐ出て行けるようにと準備が始まる。 私としてはもう、祭り終わったような雰囲気なんだけどね。 まさかこんなに興奮するなんてね。 私もまだまだ現役ってことかしらね?w 色黒で小6の男の子らしい浩介くん。 少しもう大人で、ホントに立派な孝輔くん。 そして、ビックリするくらい可愛かった耕助くん。 3人のコウスケくんの宝物を見ることのできた私は 今日日本で一番のラッキーガールな気がする。 何言ってんだかって話よねw そう言えばさっき西島くんに 「桃子さんには今日のこと話さないでください。」って 凄い恥ずかしそうにしながら言われたんだよね。 今日のことって具体的に何って聞き返そうかと思ったけど そんなの私だってあり過ぎて分かんないし それこそ愚問だよねw 「大丈夫よ、言わないから!」っていってあげたら 照れながら「ありがとうございます。」だってw ホントもう可愛いーw こんなにいい思いさせてもらっちゃったんだもんね。 祭りでは本気でバックアップしてあげなきゃね。 よし、祭りの無事を祈って、頑張ろうねみんな!
山井 浩介
  • 山井 浩介
褌も締め終わって、祭りも始まりが近づく。 俺としては今日の祭りの半分は もう終わっちまったようなモンだけどな。 いやそれ以上かw 役員の集まる場所にいる、唯一の女性、間宮さん。 こんな興奮をくれて、マジサンキューっす! 一瞬だったけどさ、貴重な体験だったぜ。ひひ。 それとちょっと驚いたのが、西島のちんちんなw 女子にも超モテるあいつが、まさかだよなーw ありゃあ小さくて可愛いしか言葉が見つからねぇ。 逆に可愛くて母性本能をくすぐるのかもなw 良くわかんないけどもしそうなら トコトン罪な男だぜ。 ま、小さいことなんて他の奴らにはバラさないけどさ。 さっき西島に頼まれたけど 頼まれなくても言わないっつーのw 気にしてたんだろうけどさ、まぁ男の誓いってやつだな。 それより俺は、鈴谷の大人ちんちんのが驚いたんだけどw
鈴木 孝輔
  • 鈴木 孝輔
遂に始まろうとしてる、裸祭り。 由緒正しき伝統的な祭りに、俺の名が刻まれるときだ。 正直寒いし、海に浸かるのもかなり過酷な行為だけど その役を全うする心構えもやる気も充分ある。 俺らの勇姿を見て 今年一年頑張ろうと思ってくれる人とかがいるならば ホントに素敵なことだし、な。やりがいも充分! ふと隣を見ると、西島がシュンとしている顔が映った。 やっぱ気にしてたんだろうな。 言っちゃあ悪いけど、あれは男の俺から見ても 可愛かったしなぁ。 …いや別に変な感情とかは全然なしにして 1つのモノとしてな、可愛かった。 …何言ってんだかな俺、西島に失礼だ。 「気にすんなって!男は大きさじゃないって!」 西島の肩を叩きながら、そう言って励ましといてやった。 俺は自分のの大きさに全然不満を感じていないけど もし自分のが小さかったらなんて考えたときに 西島みたいにやっぱり悩むかもしれないモンな。 ここは男として、クラスメイトとして、仲間として 励ましてあげるべきだし、痛みを共有すべきだよな。 頼まれたけど、もちろん誰にも言わないさ。 相変わらず、股間押さえてるけどなw 気にする必要ないのにな。
西島 耕助
  • 西島 耕助
はぁ、もうため息しか出ねぇよ…。 でももう起こっちゃった出来事だかんな… どうしよもない。 でも間宮のお母さんにも口止めしといたし 山井と鈴谷も、言わないって言ってくれたしな。 とりあえず2次災害の心配はない…はず。 俺はみんなを信じるよ。 …にしてもまだ勃ってる。 そろそろ戻ってもいい頃なんだけどな。 …まぁ勃ってたって 褌の上から全く分かんないんだけどさ。 …なんでかって、…うるせぇよ。 とりあえず、今日の俺の心配はもう終わった。 後は海岸まで歩いてって海に浸かるだけだな。 …っつっても寒さとの戦いでもあるんだけどさ。 今経験した恥ずかしさに比べれば屁でもないけど。 ふぅ、よし。 気を取り直して、適当に頑張んべ。 …はぁ。
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