僕が男になった日|Kune Kune Project

小説

僕が男になった日

人を好きになるとか、ドキドキするとか そう言った感情が僕にはまだない。 おかしいのかな。 周りの奴らは、女の子たちの裸見て ドキドキするとか、抜けるとか言ってるけど 僕にはいまいちその感情が理解できない。 普段から大人しい僕は、普段から結構いじられている。 たまに、世間で言う所謂“エロ本”ってヤツを 机の上にボンって置かれることとかもあるんだけど 当然のごとく、僕にはどう対応していいのか分からない。 「なぁお前、興奮しねぇの?」 「……別に。」 「これ見ろよ、全裸の女だぞ?  ビンビンしちゃうだろ普通。」 「…別に。」 「…とか言って~。」 そう言いながら、僕の股間を触ってくる。 「…駄目だ、こいつマジで萎えてる。」 「マジかよ、ありえねぇ。  …もしかしてホモ?」 「…違う、…と思う。」 「…うげー、変な奴~。」 そう言って去っていく奴ら。 しょうがないじゃん、僕には良く分からないんだ。 …そんな僕の女に動じない噂は 知らない間にクラスの女子の耳にも 届き始めていたらしく…。 -今日の放課後、体育館の倉庫に来て。 ありがちなシチュ、下駄箱に入っていた手紙に そんな内容のことが書いてあった。 特に用もないし、僕は特に何も考えずに 手紙の指示に従うことにしていた。 …体育館の倉庫、そこで待っていたのは クラスの女子3人。相川、伊坂、宇都宮。 「…何?」 「いやぁ、ちょっと面白い噂聞いちゃってさ。ね。」 「うん、ちょっと気になっちゃってさ、ね。」 「うん、ちょっと試させてよ。」 …なんだ、変な奴ら。 「あんたさぁ、異性に興味ないってホント?」 「え?」 「いろんな人の間で噂になってるよ。」 「…いや、興味ないって言うか。  別に、…裸とか見てもドキドキしないだけで…」 「…それって、興味ないってことじゃん。」 「…そ、そうなのかな。」 「そうなの。」 へぇ、そうなんだ。 …で、だからなんだよ…な。 「んまぁ噂どおりってことね。  まぁいいや、とりあえず急で悪いけどさ。」 「…何。」 「ちょっと下脱いでよ。」 「…なんで?」 「なんでも、ちょっと試したいことあるから。」 「………。」 なんだこいつら。…まぁ 別に減るもんじゃないし、いいけどさ。 僕は言われるがまま、下をパンツと一緒に 3人の前で脱いでやった。 「…ちょ、マジで脱いじゃったよ。」 「…意外とでっかいじゃん。」 「あたし…初めて見たかも。…男のアソコ。」 「…………。」 「ちょっと、あんた何照れてんの。」 「…べ、別に照れてなんかないしっ。  そういうあんただって、顔赤いっつーの。」 「…う、嘘だしっ!!」 …なんだこいつら。 3人そろって顔赤くして。 僕の下半身見て照れてんのか…? 「…あんたさ。わたしたち3人に大事な部分見られて  恥ずかしくないわけ?」 「…別に。」 「全部見られちゃってんのに?」 「…別に。」 「ふーん、噂はどうやらホントみたいね。」 「………。」 「…じゃあ、試すしかないけど。」 「…分かってるよ。」 そう言うと何を思ったのか 伊坂が上をおもむろに脱ぎ始めた。 何してんだ…? 「噂、チェックするから。」 そう言うと伊坂は、ブラジャー1枚姿になり その勢いのまま、それをも取り去ってしまった。 目の前で揺れる、伊坂の胸。 …ぷるんぷるん。 へぇ…、これが同年代の女子の胸かぁ。 …柔らかそうだな。 「…どうなの?」 目の前に映る、顔を真っ赤に染めた伊坂。 どうなのって言われても。 「…いや別に。胸だなーって感じ。」 「…ホントかよ。」 …その証拠に、僕の股間は萎えたままだ。 「ちょ、ちょっと私だけじゃハズいじゃん。  あんたたちも出してよ。」 「…うん、分かってるよ。」 「あんま意味ないと思うけど。」 そう言うと、相川と宇都宮まで 上を脱いで、胸を出してしまった。 目の前で揺れる3人の胸。 人によって、大きさもマチマチなんだなぁ。 …男と一緒だな。 「これでも駄目?」 「…うん、全然普通のまま。  男って興奮すると、もっとこう  ビーンってなるんでしょ?」 「うん、…多分。良く知らないけど。」 …全く何がしたいんだか。 そんなに3人そろって恥らって胸出してさ… おかしいと… …ん。 ……、ん? 「あー、なんかサービスして損しちゃった。」 「やっぱ女に興味ない説は正しかったね。」 「やっぱホモちゃんなんじゃなくて?」 「さぁね、まぁとりあえずもう服着よ。」 「…うん、あんたももうズボン履いてい…」 「……!!」 恥らう3人…、揺れる胸。 …放課後の体育館倉庫…、丸出しの股間。 相川の視線。伊坂の胸。宇都宮の照れた顔…。 ……!!! 「ちょ、ちょっと…!!!」 「……!!」 「………、…勃った…。」 一斉に僕の股間に注がれる視線。 それもまた、僕の奥底に芽生えていた感情を 面白いようにほじくり返す。 ビクン…ビクン……!!! もう、…我慢できない……!!! -ピュ。 「…きゃーーーーー!!!!!!」 3人一斉に叫んで、倉庫から逃げ去っていく。 …その後姿もまた…、ん…、ぁ、はぁ…!!! ……ふぅ。 …何だったんだろう。でも もの凄く、ドキドキした、…興奮した。 ……やっぱり僕… …男なんだな。
-おしまい-
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