リアルおままごと 6
ビックリするわたし。
きっと周りのみんなもそうだったと思う。
厚川くんは相変わらず笑ってましたね。
ホントにまさとくんおしっこしちゃった…。
なんでここまでするんだろう。
そこまでして言われたくない秘密って何だろう…。
いろいろ気になったけど
今はそれよりこの状況が
ビックリと言うかどうしていいか分かんなくて
ただドキドキドキドキしてました。
まさとくんが手をどけて
はぁ…と1つ大きなため息をつき
真っ赤な顔をさつきちゃんに向けると
「…これでいいんだろ。」
と告げました。
「…よろしい。」
さつきちゃんはそれでも強気の姿勢を崩さずに
照れた顔を隠しながらそう言いました。
ちなつちゃんとかはかせは
このときどんな顔してたんだろう。
もう自分のことと目の前の光景で頭が一杯で
全然思い出せませんね。
「はい、じゃあ次のシーンね!」
気を取り直してといった感じで
さつきちゃんの大きな声が
公園に響きました。
「次は
おしっこをもらしちゃった
赤ちゃんまさとくんのオムツを
お母さんのめぐみが
替えてあげるシーン!」
「…え!?」
流石にわたしもさつきちゃんの方を向いて
そうと聞き返しました。
「馬鹿じゃねぇのかお前…。」
もう手に負えないといった感じで
真っ赤の顔をさつきちゃんに向け
そう言うまさとくん。
「だってこのままじゃ
オムツがむれて赤ちゃん可愛そうじゃん。
おもらしした赤ちゃんを
放っておく親なんている?」
「…いや…いないけど…さ。」
どうして良いのか分かんなくて
とりあえず反論する姿勢を見せてみるわたし。
…なんの効果もないんだろうけどさ。
「…冗談…だよな?
おままごと…だもんな。」
「うん、おままごとだよ。
ただし、リ・ア・ル、おままごとね。」
「…はぁ。」
赤らめた顔でため息をつく
まさとくくん。
そのため息は
全てを受諾したため息なの…?
心臓の鼓動が速くなるのが分かった。
「…めぐみ。
赤ちゃんのオムツって
替えたことある?」
そう聞いてくるさつきちゃん。
「…7つ離れてる妹のなら
何回か替えたことあるけど…。」
「じゃあ話が早いね。」
そう言って替えのオムツを
わたしに渡してきました。
どうしようもなく
されるがままにそれを受け取るわたし。
「…まさとも準備オッケイ?」
オッケイなワケないまさとくんに
そう聞くさつきちゃん。
顔を両手で隠しながら
何も返事をしようとしないまさとくん。
「へーんーじーはー?」
ホント意地悪…。
普段はしっかり者のさつきちゃんだから
わたしたちも全然嫌いじゃないけどさ。
…これはちょっと酷いよね。
「あー分かった。
じゃあ言っちゃおっと。
みんなー聞いてーじつ」
「分かったよ!
もう…好きにしろ。」
ついにそう答えるまさとくん。
…いいの?
オムツ替えるってことは…
つまり…そう言うことだよ?
ドキドキは最高潮でした。
大好きなまさとくんの
全てを知ってしまう瞬間が
すぐそこに近づいていました。
「じゃあめぐみ。
よろしくね。
オムツ替えシーン。
スタート!」
そう言ってメガホンを
手でパンパンと2回鳴らすさつきちゃん。
どうしよう…。
「い、いいの…?」
そうまさとくんに聞くわたし。
まさとくんは両手で顔を隠して
うつ伏せになって無言状態のままだったけど
ちょっとすると少し足を広げました。
…それはいいってことなの?
…そう言うことだよね。
本当にオムツ替えるんだ、わたし。
その現実が恥ずかしさを最高潮まで
高めてしまいました。
チラッとさつき監督を見るわたし。
メガホンで口を隠し
顔を赤らめながらも興味津々と言った感じで
こちらを見ていました。
…さつきちゃん、本当は
これが目的だったのかな。
まさとくんのを…見たかったんじゃないのかな。
そんなことを思ってしまいました。
1つ大きく深呼吸するわたし。
覚悟決めなきゃ。
…なんの覚悟だよって話だけどさ。
わたしはまさとくんにだけ聞こえるような声で
小さく「ごめんね…。」と
つぶやきました。
聞こえたか分かんなかったけど
まさとくんの頭が顔を隠しながらも
ちょっとだけ頷いたように感じました。
…いいんだよね?
自分に言い聞かせるようにして
わたしは体を上げました。
まさとくんに密着するように
近づくわたし。
本物の赤ちゃんじゃないから
流石に普通みたいにはいかない。
恥ずかしながらも更に近づき
まさとくんのTシャツを
おなかが全部見えるくらい捲り上げる。
…だってこうしないと
上手くオムツって替えられないんだもん。
まさとくんの可愛いおへそが現れた。
触ったTシャツ越しに
まさとくんの心臓がドキドキと
脈を打っている振動が
伝わってきました。
まさとくんが履いてるオムツは
いわゆるテープタイプと言われるやつで
両サイドをテープで止めてあって
脱がせるときは
両サイドのテープを外して
オムツを取り外すと言う
赤ちゃんが寝ている状態のまま
取り外しが可能なタイプでした。
つまり両サイドのテープを外して
オムツをわたしが手前に開いた瞬間
まさとくんのアレが現れてしまうってこと…。
ドキドキはもうどうすることも出来ない。
わたしは意を決して
メリッ、メリッと
両サイドのテープを外しました。
横から見たら
ほとんどまさとくんは
下半身丸出しと言った状態になりました。
このオムツを開けばいいんだよね。
…取り替えればいいんだよね。
すぐ取り替えちゃおう。
そうすればきっと大丈夫。
…覚悟は出来た。
まさとくんは相変わらず恥ずかしそうに
顔を隠してる。
「ごめんね…!」
わたしが謝るべきなのかわかんないけど
なんでこんなことになっちゃったのか
いまいち分からないけど
わたしは心の中でもう一度そうつぶやき
ゆっくりと
まさとくんオムツを
開きました。