小説

気になるあの子 2

今日もやってきた 短パンを履いて 大きな犬を連れた男の子。 この男の子が来ると わたしのその日の読書は もう終了したようなもの。 …まぁ読んでる振りはしてるんだけどね。 実際全くページは進んでないw だってこの男の子面白いんだもん。 今日もきっと始まるよ… ほら、フリスビー。 犬の遊びには定番だよね。 なにが面白いかって… 男の子がフリスビー投げるでしょ。 …まずコントロールがひどいの。 見事なまでの不必要なカーブの軌道。 右に左に大きく外れる。 それを見ながら 微動だにしないワンちゃんw 舌を出して 馬鹿にしたようにお座りしてる。 そして 自分で投げたフリスビーを 結局自分で取りに行く 男の子。 それの繰り返しw そんな光景がおかしくて 見ているのが面白くて いつの間にか この公園に来るのが 楽しみになってましたね。 未だに名前も知らない。 きっとウチの学校の子じゃない。 だいぶ家から離れてるしね。 ただ、気になる男の子。 それだけなんだけどね。 いつも 馬鹿みたいなフリスビーのお遊戯を 30回繰り返して ちょうど30回が終わると 何事もなかったかのように 公園を去っていく。 大体あの男の子が帰る時間くらいに カラスが鳴きだして わたしも帰る…。 そんな流れでした。 今日はあと3回かな。 読書をしつつ 気づかれないように チラチラと目を向けつつ わたしは回数を数えてました。 28回目のフリスビーを投げて… もちろんワンちゃんはピクリともせずw 当たり前のように自分で取りに 小走りでフリスビーのところまで かけていく男の子… …ドズン。 何かと思って 顔を上げると 男の子が転じゃったみたいでした。 石にでもつまずいたのかな…。 ドジだなーもう。 フリスビーを持って戻ってくる男の子。 …ひざを擦りむいたらしく 血が流れていました。 ちょっとビックリ。 結構血ぃ出てるよ。痛そう。 そんなことお構いなしに 29回目のフリスビーを投げる 男の子。 …これが大暴球。 真後ろにいる 私の目の前に フリスビーがすとんと落ちました。 目の前に投げようとして 真後ろに飛ばすって どんなコントロールなの…w わたしはどうしようか迷ったけど そのフリスビーを拾いました。 わたしの方を向いて こっちを見てくる男の子。 そう言えば目が合ったのって 初めてかもしれない。 …ちょっとドキドキ。 そして男の子は わたしの方に 歩いてきました。
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