小説

気になるあいつ 2

そろそろ 話してみたかったってのはある。 流石に気になるしな。 でもきっかけ作るのって難しい…。 ちなみにオレ 野球が好きで よく休みの日とかは クラスの奴らとやってるんだ。 …だったらクラブ入れよとかは言うなよ。 放課後まで潰されたくないんだよな。 ポジションはもちピッチャー! コントロールには 結構自身あるんだぜ。 だからこのフリスビーの ひどすぎるコントロールは 全部計算。 こんなコントロールひどい奴なら 嫌でも印象に残るっしょ。 …こんなオレでも 気になる奴の気を引こうと 涙ぐましい努力をしてるんよ。 …あの馬鹿犬の 異常なまでのやる気のなさは 完全に予想外だったけどな…。 そうそう転んだのも予想外。 …いてぇよぉ。 んで怪我のせいで弱ってるってのを 上手いこと口実にして ちょっと冒険してみようと思ったワケ。 今日はあと2回。 あいつはそんなこと知らないだろうけど。 …そんなこんなで29回目。 見事なコントロールで 真後ろに投げてやったのさ。 落ちた場所もバッチリ。 あいつの目の前だ。 …よし、あいつが拾った。 今日こそ話せるぞ。 なんとも遠まわしなアプローチ。 なんか悲しいぞ、オレ。 まぁそんなこと気にしてられない。 とりあえずフリスビー返してもらいに 行かなきゃな。 あいつのトコに行く理由は ちゃんとある。 いざ行くとなると 不覚にも緊張しちゃったけどな。 あいつの目の前に立つ。 なんて声かけようか オレとしたことがちょっと動揺しちまって 言葉が出てこない…。 どうしようか迷ってるとあいつが 「はい、コレ。」 と言って 笑顔でフリスビーを 返してくれた。 …意外と可愛いじゃん。 笑ったほうが可愛いぞ。 「…サンキュー。」 …とりあえず感謝の意。 …アレ? …終わり? 話続かねぇぇぇぇえええ!!!! 的パターン!? 駄目だ…まだオレ人間レベルが 低すぎるみたいだ。 …まぁ会話一往復できただけでも 今日は進歩だよな。 そう思って馬鹿犬の元に 戻ろうとした瞬間。 「あ…コレ。」 そう言ってあいつは ハンカチをオレに差し出してきた。 チェック模様のピンクのハンカチ。 女の子らしいな。 「…え?」 ちょっと動揺するオレ。 「あ…その…  怪我凄い痛そうだから…。」 「あ…あーコレか。  でも、血ぃついちゃうし。」 「い、いーよ全然。  気にしないで使っちゃって。」 「え…あ…そ、そうか。  じゃあお言葉に甘えて…。」 そう言って借りたハンカチで ひざを拭くオレ。 …実際結構痛くて さっきからズキンズキンしてたんだよな。 ピンクから赤に染まるハンカチ。 「あ…これ…どうすっか…な。」 このまま返すワケにはいかないよな。 天と地が入れ替わったとしても。 またもやだらしもなく オレが迷っていると 「あ…いつか返してくれれば良いから!  とりあえず今日は使って!」 そう言って慌てるあいつ。 オレと同じで 若干てんぱってるのかな。 顔ちょっと赤い気がするぞ。 …ちょっと可愛いぞ、おい。 「そ、そうか。  じゃあ、今度返すな。  あ、ありがとな。」 「う、うん。」 なんか知らんけど いろいろ会話しちゃったぞ。 しかもいつか返してってことは 返すときにも話せるってことだろ。 次回のお約束もゲットじゃん。 なんか知らないけど 変に舞い上がってるオレ。 落ち着け落ち着け…。 とりあえずにやけそうな顔を 必死で制御しながら ポケットにハンカチを入れるオレ。 今度こそ馬鹿犬のもとに戻らないとな。 と思い馬鹿犬の方に 歩いていこうとした… ら、 あのクソおとなしかった馬鹿犬が オレめがけて猛ダッシュで 走ってきやがった。 ビックリして逃げる暇もなく 気がついたら馬鹿犬は オレのズボンを力いっぱい 噛んでいた。 「なんだなんだ!?」 驚きもののきのオレ。 よく見るとオレがあいつにもらった ハンカチを入れてるポケットを この馬鹿犬は噛んでるみたいだった。 何とか離そうと思ったけど 無駄に大きい馬鹿犬の力は 予想以上に強くって なかなか離れてくれない…。 「ガルルルル…ウワウ!」 馬鹿犬の聞いたことないような 声が聞こえたかと思うと オレは宙に浮いたような感覚になり 何回か宙で回ったのかな…? 気がついたら地面に仰向けに 倒れてた。 空に雲が流れてる… …いやいやそうじゃなくて。 あの馬鹿犬ふざけやがって! そう思って起き上がるオレ。 目の前にはあいつと馬鹿犬が見える。 …ふと見ると あいつがオレのほうを ビックリしたような顔で 見ているのが分かる。 …ん? オレなんか変か? というかあいつの顔 さっき以上に赤くなってる気がするんだけど。 …そう思った瞬間 下半身がスースーするような感覚に 襲われた。 ん?と思って 自分の下半身を見てみると… 血が頭に上って行く音が聞こえた。 恥ずかしさで顔は真っ赤だったと思う。 オレの大事な部分が 女子になんか見られたこともない部分が 小さく…揺れていた。
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