小説

放課後 3

そのあと 新たなルールが付け加えられ 1つは 全3回戦が終わるまで戦った者は そのままの状態でいること。 「マジかよ。」と重光くんは 若干文句ありげでしたが そこは従順で大人な一面を見せ 承諾してました。 まぁエアコン付けていたし 寒くはなかったはず…。 更に 相手チームの脱いだ服は 戦利品として自分チームのものになる。 2回戦以降その服を自分チームの服として 重ね着して試合することが可能。 ただし女子が重ね着する場合は 2回で1枚脱ぎという ハンデルールは解除される。 と言うものでした。 うーん子供の遊びにしては 何気に凝り始めてきたな… と感じました。 次の2回戦は由香子vs加賀美くん。 由香子は重ね着なんて必要ない!と言って 重光くんの服を全部わたしに託してきました。 さっきのさゆの試合見てたからね。 勝ちを確証してたんだと思う。 重光くんの靴下とシャツとジーパン。 重光くんの汗のにおいがして 1人で「くさーい。」とか 舞い上がってましたね。 あんな平常心に見えた重光くんだけど ドキドキして汗かいてたんだなーと思うと ちょっと可愛く感じました。 そんなわたしの姿を パンツ1枚姿で 恥ずかしそうに見つめていた重光くんと 一瞬目が合って、心拍数急上昇。 すぐに目をそらしたけど きっと変な奴だと思われたよね…。 急に恥ずかしくなっちゃって どうしようとかワケ分かんなくなっちゃったけど いろいろ考えてる内に 2回戦がスタートしました。 2回戦はじゃんけんの勝敗の数は 由香子も加賀美くんも5分5分って感じだったけど 2回負けたら1枚脱ぐルールが利いて 由香子が両足の靴下脱いだ状態のときには 加賀美くんはパンツ1枚になってて 結局結果は加賀美くんの負けで 2回戦は終了。 加賀美くんが上のシャツ脱ぐときや ズボン脱ぐときは やっぱり盛り上がりましたね。 由香子が靴下脱ぐときでさえ 安藤くんと加賀美くん歓喜してましたもんw 重光くんは静かに傍観してましたけど。 でも実際目の前に クラスの男の子2人が パンツ1枚でいる光景って 実際かなりドキドキでしたよ。 プール用の海水パンツと さほど変わらないはずなのに 何故かこっちの方が ドキドキしましたね。 しかも1人は大好きな重光くんっていう…。 かれこれ20分くらい重光くんは あんな恥ずかしい格好でいるんだよね。 悪いと思いながらも そんな重光くんをわたしは チラチラ見てました。 だって好きだなんだもん。 しょうがないよね。 そして最後はわたしと安藤くんの3回戦。 「最後だし、空気読めよ長澤!」 そう言うと安藤くんはさっきの2回戦で 加賀美くんが手に入れた戦利品 「由香子の靴下」を自分の靴下の上から履き 準備完了と言った合図を見せてきました。 どうしよう… 重光くんとか加賀美くんの服着ると ハンデルールがなくなるんだよね。 でもこれで前と同じようにやったら 確実にわたしKYだし…。 本気で迷っていると 「こんだけ服いっぱいあるんだから  全部着込めば負けることはないでしょ!」 と、さゆが言ってきました。 由香子も同意見みたいでした。 うん…そうだよね。 若干迷いは残ったけど2人の言葉を信じて そうすることにしました。 自分のセーターの上から 重光くんのTシャツを着て その上から加賀美くんの上着を着て 靴下は左右3足ずつ、計6足履くと言う なんともおかしなスタイルになりました。 (流石にズボンの重ね着は出来なかったけど。) でもそんなこと気にしてられません。 よし!と意気込み いざ最後の3回戦に。 …波乱の3回戦が始まりました。
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