小説

放課後 5

わたしは下を向きながら できるだけ何も考えないように ショートパンツを脱ぎ去ると 安藤くんの目を見つめました。 安藤くんはわたしのパンツに 釘付けって感じで 5秒くらいしてようやく わたしの視線に気づき 「お、おうごめん…。」 と言ってわたしの目を見てきました。 上を脱ぐと思っていただろうから きっとビックリしたんだろうね。 それよりも 男の子にパンツ姿を見られちゃってる… もっと言えばきっと大好きな重光くんも 今わたしのパンツを見ている。 そう思うと顔から火が出そうになるくらい 恥ずかしくなって 涙がこみ上げてきました。 なんとか流れない様に我慢したけど 次負けたらもう、どうすることもできない。 「早く…やっちゃお。」 わたしはか細い声でそう言うと 安藤くんは「そ、そうだな!」と言って じゃんけんの体制に入りました。 どうか負けませんように… 神頼みに似た思いで望んだゲーム。 「よよいのよい!」 …結果は、思い届かず負け。 恥ずかしさで動けなくなりそうでした。 …わたし上脱がなきゃいけないの? ブラジャーしてないのばれちゃうの? ぺったんこのおっぱい見せなきゃいけないの? 頭の中がぐるぐる回る。 こんなぺちゃんこのおっぱい見たら 重光くんわたしのこと 嫌いになっちゃうかな…。 男の子みたいって笑うかな…。 恥ずかしさと悔しさで 顔は熱くてもう涙目でした。 由香子もさゆも助けてくれないの? やっぱり安藤くんが怖いのかな。 いつしか諦めの感情につつまれ わたしが もうしょうがない… 悪夢なら早く覚めて…と願いつつ 上着に手をかけた瞬間。 「も、もうやめとけよ。」 と声が聞こえました。 声が聞こえたほうを向くと そこにパンツ1枚姿の重光くんが 立っていました。 顔は真っ赤で右手で大事な部分を パンツの上から押さえていました。 「嫌がってんだろ、もう十分だろ。」 「でも…一応ルールだし。」 安藤くんも加賀美くんも 腑に落ちないといった感じでした。 「お前だってホントは見たいんだろ。  続き。」 そう言われると重光くんは顔を赤らめて 「そ、そう言う問題じゃないだろ!  とにかく可哀そうだ、もうやめとけ。」 と言いました。 わたしはビックリしたけど 重光くんは庇ってくれたんだよね? それがなんだか嬉しくて でもこの状況が恥ずかしいことには変わりなくて やっぱりパニック状態でした。 加賀美くんと安藤くんは「うーん。」と唸って これじゃ納得行かないって感じでした。 そんなにブラが見たいのかな…と ちょっと不思議でもありましたね。 ちょっと考え込んで 安藤くんは「よし!」と言って ある提案をしてきました。 「とりあえずじゃあお前の思いに免じて  今のはノーカンでいいとしよう。」 ちょっとホッとして胸をなでおろすと 「ただし!」 と安藤くんは付け加えました。 「これで終わりじゃない。  高橋にはオレに代わって野球拳を続けてもらう。  次高橋が勝ったら  長澤には諦めて上を脱いでもらう。  もし長澤が勝ったら…高橋、分かるよな。」 そう言うと安藤くんはフフっと含み笑いをすると 「みんなの前で、ご開チンしてもらう。」 え?とビックリするわたし。 きっとさゆだって由香子だって そうだったはず。 ご開チンって… つまりはパンツまで脱いじゃうってことだよね。 わたし男の子のパンツの中って 実はまだ1回も見たことがありませんでした。 もしそんなことになったら わたし…。 流石にちょっと 重光くんはうろたえていたけど わたしの顔を5秒くらい見つめると 安藤くんのほうに向き直し 「…分かった。」 と一言告げました。 流石にみんなビックリしたはず。 安藤くんも流石にその潔さに ちょっと沈黙してました。 なんでそこまでしてくれるの…? わたしは重光くんの顔を見つめたけど 重光くんは顔を赤らめたまま 直立不動といった感じでした。 安藤くんは悔しそうにして これならと更に注文を付け加えてきました。 「…フルチンになるだけじゃつまんないな。  そうだな…  もしお前が負けたら長澤にパンツ脱がしてもらえ。  もちろんオレらがいいって言うまで  隠したり抵抗するのはNG。  後ろで両手を組んでてもらう。  …それでもやるか?」 はっきり言って安藤くんも冗談交じりに 言ったんだと思う。 重光くんは流石にまたうろたえたけど 床を10秒くらい眺めると ため息を1つついて 「…分かったよ。負けたらそうする。」 と承諾しちゃいました。 安藤くんも流石に「マジかよ…」といった感じでした。 「じゃあもう始めるぞ。  オレだってずっとパンツ1枚でいたくないからな。」 そう言ってわたしのほうを向くと 「長澤、いいよな?」 とわたしの目を見ていってきました。 パンツを見られてるとか言う感情は もうどっかにいってしまって もしかしたら重光くんのおちんちんを 見ることになってしまうかもしれない。 更には自分の手で重光くんパンツを 下ろすことになるかもしれない…。 その光景が頭の中をよぎって もう頭がどうにかなりそうでした。 依然として わたしを見つめてくる重光くん。 そのドキドキも加わって 早く答えを出さなきゃと焦ったけど 大好きな重光くんの意見に 賛成しないことなんてできるわけもなく…。 わたしはただコクッと 無言で首を縦に振りました。 「よし、じゃあ延長戦開始だ。」 顔を赤らめて、重光くんがそう言いました。 体中に汗をかいているのが ちょっと離れた位置からでも分かりました。 「いいか?」 「お、おう。」 そう安藤くんが答えたのを合図に 野球拳の延長戦が始まりました。
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