小説

放課後 4

やる気満々の安藤くんと あんまり乗り気じゃないわたし。 でも4年生最後の思い出を 重光くんと一緒に遊べたってだけで この状況に感謝しないとな、と 腹をくくりました。 「よよいのよい!」 「よよいのよい!!」 試合はじゃんけんの勝敗で言うと 5分5分。 この調子なら大丈夫だ、と思っていたけど ちょっとした異変に気づきました。 安藤くんが靴下を全部脱ぎ終えて ついに上を脱ぐ場面になったとき 脱いだ上着の中に さらに上着を着ていました。 「え?」と流石にわたしもさゆも由香子も ビックリ。 「ちょっとー、ズルいんじゃないの?」 「そうだよー反則反則!」 後ろからさゆと由香子の声が 聞こえてきました。 「アレ、知らなかった?  オレ昔から寒がりでさ。  いつも上には4枚は着てるんだぜ。」 嘘くさーい…と思ったけど 反論できるわけでもなく…。 大体このゲームやろうって言ったの 安藤くんじゃん。 今日仕込んできたのバレバレ。 汚いなーと思いながらも わたしもめっちゃ重ね着してるし どうも言えませんでしたけどね。 今現在下着以外の数は わたしは靴下2足+上4枚に下1枚。 安藤くんは上3枚に下1枚、かな。 7対4。 有利な状況と言えども 安心できるわけじゃありませんでした。 その後、調子が崩れて わたしは2連敗を期し 安藤くんとの差は1に。 5対4。 流石にマズいというか 最悪の事態が視野に入ってきました。 わたしは若干泣きそうになって さゆと由香子の方を向いたけど 「頑張れ!」「大丈夫大丈夫!」と 励ましてくれるだけでした。 重光くんのほうを見ると どうやらずっとわたしのほうを見ていたらしく わたしが目を向けると すぐ目を逸らしました。 わたし見られちゃうのかな…。 みんなに…大好きな重光くんに…。 ドキドキと恥ずかしさで どうしたらいいか分かんなかったけど 棄権なんてできるわけないし 野球拳は無情にも続きました。 その後は1ゲーム1ゲームが イタチゴッコ。 勝って負けて勝って負けて… 次にわたしが勝って ついに安藤くんが最後の上着を脱ぎました。 躊躇う様子もなくバッと脱ぐと 「よし次!」と言って 急かしてきました。 明らかに興奮気味というか ちょっと目がギラギラしてて 怖かったというか…。 いつもの安藤くんじゃないって感じでした。 やっぱりこの年頃の男の子って 異性の裸に興味を持ち始める 時期なんですよね。 重光くんもそうなのかな…。 そんなこと思いたくなかったけど さっきの視線を思い出すと そうなのかなと思わざるを 得なくなっちゃいましたね。 そしてその次のゲームは 安藤くんの気迫に負けたというか わたしの負け。 重ね着していた重光くんのTシャツを脱ぎ 後1回負けたら 大変なことになる状況に 追い込まれてしまいました。 「女子は上下下着になって負けたら終了。」 その言葉を聞いたとき 反論すればよかった。 「わたしまだブラジャーなんてしてない…。」 4年生も終わりだって言うのに 胸はまだぺったんこだったし そもそもいつからブラジャーすればいいのかも 良く知らなくて 周りの友達にも恥ずかしくて聞けなくて 結局そのまま来ちゃった。 きっと男の子は 女の子は普通ブラジャーをしているものだって 思っていたんだろうな。 それできっとブラジャーを見てみたい って言う願望もあったんだろうな。 どうしていいか分からずに もうただ負けないことだけを祈って じゃんけんをしました。 「よよいのよい!」 …結果は わたしの負け。 「っしゃーーーー!」 安藤くんの雄たけびが聞こえました。 絶望と恥ずかしさで 顔が熱くなって泣きそうになって どうしようと思ったけど 逃げれるわけもないし。 さゆと由香子のほうを見ると 2人は手をつないで「ごめんね…」みたいな 顔を向けてきました。 助けてくれないよね…分かってたけど ショックでしたね。 今重光くんはどんな顔をして この状況を眺めているんだろう…。 気になってたけど怖くて 見れるわけもなく。 もう何も考えずに これを早く終わらせるしかない。 恥ずかしさを通り越していたけど 意を決してわたしは下のショートパンツに 手をかけました。 「…え?」と男の子の方から 声が漏れました。 だって上脱いだら ぺったんこのおっぱい見られちゃうもん…。 スルッとショートパンツを下ろすと わたしの真っ白なパンツが みんなの前にさらけ出されました。
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