CFNM日記

雑草と太陽 6

(2012年5月23日 22:00)

2回目の再戦が発表されたあの日以来、ノリは放課後、毎日のように走り続けた。 僕も、そんなノリに付き添い、ただただ、応援し続けた。…でも、ただ、それだけだった。   今日は再戦の前日。何かが改善されたのかと訊かれたら、…、黙りこくることしか出来ない。それでも僕は、 「よーい、ドン!」 ノリの望みを、ただただ、機械のように、遂行することしか出来ない。…… 続きを読む

雑草と太陽 5

(2012年5月17日 22:00)

次の日。教室内には、ノリをバカにしたような空気は流れておらず、とりあえず安心する。ノリとも、普段通り、いつもと変わりなく、接することが出来た。…はずだ。再戦を申し込めたかどうかは、言ってこなかった。言ってこなかったから、訊くこともしなかった。気になるけど、これはノリの問題だし。…うん。そして、放課後。昨日と同じく、先生が教室を出て行った後、鹿島、とノリが、み… 続きを読む

雑草と太陽 4

(2012年5月9日 21:00)

何処行ったんだろう。…なんて、探すこともなく、ノリを見つける。体育館裏の階段。そこにノリは、項垂れながら座っていた。知っていたわけじゃない、けど、なんとなくここにいるんじゃないかなって、思ったんだ。声を掛ける、こともなく、ただ無言で、ノリの横に座る。顔を腕の中にうずめている。僕のことは見えていないだろうけど、気配で気づいてはいるはずだ。………。こんな時、なん… 続きを読む

雑草と太陽 3

(2012年5月2日 22:00)

次の日、の放課後。ホームルームも終わり、先生のいなくなった教室で、鹿島の登壇によって帰宅を阻まれるクラスメイト達。―なになに~。―なんだなんだ。―早く帰りたいんだけど~。口々に愚痴が飛ぶ。そんなみんなをまぁまぁとなだめながら席に着かせ、教壇の前に立った鹿島、とノリから、コトが説明される。「今日このあと、俺と大野で50m走をする。」―え~。―なんで~?―昨日や… 続きを読む

雑草と太陽 2

(2012年4月26日 22:00)

放課後、今日の授業も無事に終了。体育の後の授業の気だるさと言ったら…、とりあえず、お疲れ様でした。…ふぅ。結局あれ以来、ノリと話をしていないけど、さすがにもうほとぼりも冷めただろう。いつものように、「一緒に帰ろう。」を言いに、ノリの元へと向かう。…と、ノリの席に、もうノリはおらず。もう帰ったの?と、慌てて周りを見回す、と、あ。すぐさまその姿を、割と簡単に見つ… 続きを読む

雑草と太陽 1

(2012年4月19日 22:00)

冬の寒さも割と落ち着いて、少しずつ暖かくなり始めた5月。皐月、とも言うらしい。この前、国語の授業でたまたま習った。とは言っても、まだまだ肌寒さは残るこの季節。お世辞にも防寒に優れているとは言えない、こんな半袖短パン姿で外に放り出されるのは、インドア派の僕からしてみたら、そりゃあまぁなかなかの地獄だ。しかも今、そんな地獄にさらに拍車をかける、僕の苦手なイベント… 続きを読む

曖昧サンドイッチ 14

(2012年2月11日 20:31)

姉と妹に挟まれ、湯船に浸かる福。浴槽の中は、もうギュウギュウ。…と、ここまでは順調に来たものの、ここからは割とノープラン。まぁ、大丈夫大丈夫…、…と、「…なんでアンタ、タオル巻いてるの?」「え、いや…。」これは…、「ちょっと、…たっちゃって。」「……?… 続きを読む

曖昧サンドイッチ 13

(2012年2月5日 20:05)

「…はぁ。」今日の練習もハードだった。たまった疲れを、落ちるところまで落とす。……。「…はぁ。」なんだか最近、溜息ばかり出てしまう。…いけないいけない。パンパンッ。ほっぺたを強く叩き、自分を叱咤。…と、―ガラガラガラッ。こんな時間に誰…?福だ。アソコをブラブラと揺らしながら、… 続きを読む

曖昧サンドイッチ 12

(2012年1月31日 06:01)

次の日の夜。滝本家、リビング、ご飯の時間。福、愛、お母さんの3人。………。「ごちそうさま。」何1つ会話もなく、そそくさと部屋に戻っていく愛。……、重い沈黙。…と、「舞には、上手く誤魔化しておいたから大丈夫よ。」「え?」「妹じゃないなんて言ったのは、 合宿で疲れてただけだって。一応ね。 ま… 続きを読む

曖昧サンドイッチ 11

(2012年1月24日 06:51)

「それでさ、ホントに1000本ノックとかやるわけ。 ホント死ぬかと思った~。」「1000本、うへぇ…。」「まぁ実際、余裕だったけどさ。」「はいはい。」愛と福の部屋。2段ベット下で横になる福と、勉強机の椅子に座る愛。就寝前の姉弟の会話。ついさっき帰ってきたばかりの、ソフトボール部の合宿の話。「でね、それからさぁ…」まだまだ話したりないら… 続きを読む

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