成長くらべっこ 7
- 期末テスト3日前 -
今日は日曜日。学校は休み。 ちょっとだけ遅めに起きて、リビングで家族と団欒。 気付いたらお昼を過ぎていて 慌てて部屋に戻って勉強を開始。 そう言えば、まだ期末テストの内容を話していませんでした。 科目は、国語・算数・理科・社会+漢字テストの計5科目。 つまりは、500点満点での勝負です。 普段から予習復習はする方なので 正直いつもテスト勉強なんて 必死になってガリガリやる、なんてことしたことないんだけれど 今回は罰ゲームが罰ゲームだから 何回繰り返し勉強し直しても、十分だと感じることが難しいです。 とりあえず今日は、社会の勉強かな… 社会は1問の配点が大きいからね。 完璧にしておかないと怖い、みたいなところはある… … ……と ……… …ぁ …ん。 …… ……だ、駄目だ…。 全然、集中できないや。 なんか、やっぱり、いろいろ、考えちゃって。… 想像とか、…勝手に、…しちゃって…… ………!! …ちょ、…ちょっと ちょっとだけ…、休憩しよう…かな…… …… … … …… 「…小春ー?」 …はっ!! …ちょ、…、ね、寝ちゃってた…?私…? 「小春?」 ガチャッと、部屋の中に入ってくるのはお母さん。 「…い、今何時!?」 「何時って…、寝てたの? 今午後4時ちょっと過ぎよ。」 「ふぇっ。」 もうそんな時間…!!寝過ぎだよ……!! 「それより、お客さんよ。」 そう言って、ニッコリたした笑顔を作るお母さん。 …え?お役さん…? 眼鏡をかけ、戸惑いながらそちらに焦点を合わせると… 「おっす!」 !? お母さんの後ろから、フミちゃんが現れました。 …… 「なんや、寝とったんか。 起こしてまったか?悪いな。」 「…ち、違うよ。ちょっと休憩…、してただけ…。」 「そか、なら良かった。」 「…って言うか、来るなら来るって言ってよぉ…」 「すまんすまん、俺もちょっと 急に行こう思い立って、そのまま来てまったもんやから。」 「むぅ……。」 …もう、ってか寝起きじゃんね…。 ちょっと鏡見たい、…と言うか顔とか洗って来たいけど… そしたらガッツリ昼寝してたのバレちゃうし…、もぅ。 「…で、ど、どうしたの?急に。」 「おう、せやったな。 …ちょっとな、テストのことで 折入って相談がな、あってな。」 「え? 何、もしかして、勉強教えてとか言わないよね?」 「そんなことせぇへんわ。 一応競争相手やからな。それはタブーや。」 「…じゃ、じゃあ……」 何だろ、…もしかして怖気づいちゃったとか…? そんな風には、見えないけど…… 「簡単に言うとな、なかなか勉強がはかどらんねん。」 「えぇ?」 なーに、それ。 「いやな、結構今日も勉強頑張っててん。 でもな、なんかこう、本気になりきれんねん。」 「そんなこと言われても…」 「でな、なんでやろな~思て、考えた結果な、 やっぱ罰ゲームに問題があると感じてん。」 「えー?」 罰ゲーム変えるの?…でも 変えてくれれば、こんなもうドキドキすることないし …でも変えたら、……そっか、…いやそんなこと… 「今の罰ゲーム もし小春が負けたら、俺におっぱいを見せる。 もし俺が負けたら、小春にちんちんを見せる。 こうやんな。」 「…う、うん。」 そうだけど…、そんなにストレートに言われると …やっぱり…… 「でな、こっからがお願いやねんけど… もし俺が勝って、小春が負けた場合な。 その、…なんつうか、…簡単に言うとな…」 「…うん、…な、何?」 珍しく言葉を詰まらせるフミちゃん。…もう一体…、 「単純に言うとな。 おっぱいを、ボインボインして欲しいねん。」 「……ん、 … ………!?」 …え!? 「…な、な、何言ってるの、ふ、フミちゃんっ。」 「だ、だからぁ、こうな、 ボインボイーンて、な。」 頬を染め、膝立ちの状態になり、ちょっとだけにやけながら 腰に手を当て、上半身を上下に動かし始めるフミちゃん。 …も、もうっ……!! 「へーんーたーいっ!!」 ベッドにある枕を、衝動的にフミちゃんに投げつける。 「あぁええよ。俺は変態や~。 なんとでも言え~。」 開き直って、照れ笑いしながらも、全く動じないフミちゃん。 そんなことやれって言われて、黙って頷くわけ… 「そん変わりな、もし俺が負けた場合 見せるだけやなくて、 ちんちん、ブランブラーンしたる。」 「…!?」 そう言うと、今度は両手を腰に当てたまま 下半身を前後左右に動かし始める。 …ぶ、ブランブラ……!? フミちゃんの……が………、…!? 「言っとくけど、俺の結構激しく暴れんで。 一見の価値はある思うけどな。」 そんなこと言いながら、腰の動きを嬉しそうに続ける。 …も、もうっ…… 「…わ、分かった、分かったからっ…!!」 「え、ホンマ?」 「分かったからもう、その動き止めてって…!!」 「お、おう。」 ようやくそれを止め、その場であぐらをかくフミちゃん。 「いや~、ホンマ小春ノリいいな~。」 「…知らないよ、もう。」 「ボインボイーン、やで?」 「…分かった。」 「腰に手当てて、ボインボイーン言いながら ボインボイーン、やで?」 「分かったって…!」 「よっしゃ、んじゃ俺は、ブランブラーンしたるな。」 「……。」 「…はっはは。」 「な、…なにっ……?」 「いやホンマ、小春がそんな俺のちんちん見たいなんて 思てへんかったわ。」 「そんなこと言ってないじゃんっ…!!」 「照れんなてー。 多分俺も小春と同じくらい 小春のおっぱい見たいねんから。お互い様や。」 「…むぅ。」 「…あれ、やっぱ否定せぇへんねや。」 「…!!も、もうっ!!」 「はっはは…!!ヤバい、小春おもろ過ぎやわ。」 …もう。全く、からかってばっかりして… …でも、私変なところ正直だから、変に嘘付けなくて… だからつまり…、むぅ。…もうやだ。 「んじゃ、そう言うことで。 オプション付き罰ゲームに変更ってことで1つ。」 満足そうな顔で、ゆっくりと腰を上げるフミちゃん。 「…え?も、もう帰るの?」 「おう。目標は達成したからな。 これでもうちょっと今日、勉強頑張れそうな気ぃするわ。 サンキューな。」 「…う、…う…ん。…」 「そんじゃ、またっ。」 「うん、あ、玄関まで送る…。」 …… …フミちゃんが帰った後、机に向かう。 今度こそは、…と思っても、全く頭が働かない。 だって、…ブランブラン…、…て…。 ……、ちょっと、なんか、マズい気がしてきたよ。 ここ最近、毎日フミちゃんと会話しているけど なんか私、その度にフミちゃんにからかわれて その度に…、……、 ………!! …も、もしかして、これって、フミちゃんの作戦? ひたすら私を動揺させて、だ、ダメにしようとしてる…? …いや、そんな、あ、あんなことされたって 私は動じたりなんて、しないんだから…… …… …で、でも、……ブランブ……、……!! …、 なんとなく、余裕がなくなって…、きました。