小説

少年裸祭り 【伍拾七】

石田 佳奈 間宮 桃子 藤木 いつみ
  • 仲良し3人組
  • 2009/01/03 11:40
  • 帰り道
男の子たちが神社に戻り、お祭りは静かに終わりを告げた。 わたしたちは今、仲良く3人で話をしながら帰っている。 「…にしも、終わったね~裸祭り!」 「……うん。」 「うん、終わったね。」 「…あれ?なにー佳奈、そんなにやけちゃって。」 「…べ、別に?にやけてなんかないから!  それを言うならいつみの方でしょ?  さっきからすっごい嬉しそうじゃん。」 「わたしはいつもこんな感じだよーぅ。  …んま!かなりいいことあったけどさ!」 「…まったく、気楽でいいよねいつみは。  わたしもいつみくらい楽観的な精神がほしいよ。  ねー桃子。」 「…え、あ…あ!え?あ、うん。そだね。」 「何よそれー、褒め言葉って捉えていいの?  ま、そうしとこうかな♪  …っていうか桃子、さっきから元気ないよ?大丈夫?」 「…たしかに、ボーっとしてるよ?」 「…え、そ、そう?そんなことないよ?」  わたし全然元気…」 「…ははーんさては…。  原因は西島、でしょ?」 「……!!!!」 「…え?そ、そうなの…?…なんで?」 「なんでって…ねー、桃子!」 「…ち、違うよ!全然違うよ!  西島くんなんて知らないよ!!なんでそうなるの!?  …って言うかわたし、全然元気だからっ!!!!」 「…もーう桃子ったら分かりやすいんだからw」 「確かに動揺しすぎだねw  分かりやすいのが、桃子のいいところだけどさ。  …でも、なんで?」 「…だから…なんでもないよぉ!  もうこの話は終わり!!」 「…はは、まだ何にも喋ってないけどねーw  ま、桃子がいいって言うならいいかーw」 「もう、いつみもからかい過ぎ。」 「はーい。」 「……むぅ。」 「…でも、びっくりしたよねー。」 「…え?」 「え?って、祭り!凄かったジャンw」 「…あ、あぁ…あれは…ね。  流石に驚いたけど…  まぁ、しょうがなかったんじゃないかな。」 「流石、佳奈は大人だね~慣れてるって感じ。」 「…!!慣れてるって…!  あんなものに慣れるも慣れないもないでしょ。」 「そうかな~、ま、そうか。  でも、桃子なんてもう、凄かったんだから。  顔真っ赤にしてさ、恥ずかしがっちゃってw」 「…そ、そんなことないモン!!普通だモン!!」 「えーそうー?  じゃあ桃子は男の子のおちんちん見慣れてるのー?w」 「…!!そ、それは…」 「いつみ!からかわないの。」 「…あ、ごめん、…ちょっと、度が過ぎたか。」 「…もぅ。」 「でも、大変だったよね、確かに。  まさかみんなの褌が取れちゃうなんて  思ってもいなかった。」 「…ねー、褌締めた人  ユルユルに締めちゃってたのかな?w」 「…!  みんなの褌締めたの、多分ウチのお母さん…だ。」 「…あ、確かに…  あ、あ…いや!…そ、そうなの…!??」 「…うん、多分そう。」 「そうなんだ~。  もしかしてわざと緩く締めちゃったりしてたりしてねw」 「…そんなことないと思う!  そんなんだったら  逆にわたしが恥ずかしくなっちゃうよ…。」 「…もういつみ、ちゃんと考えてから発言しなよ!」 「…あ、ごめん…へへ。」 「でもコウスケトリオも大変だよね…。  きっと一生語り継がれることになるんだよ。  今日のこと。」 「だよね~しかも先生とかビデオとかも撮ってたもんね。  あれとか一体どうするんだろね~。」 「…あ、ビデオはなんか  全然撮れてなかったみたいだよ。」 「…え?そうなの??」 「うん。  さっき先生が役員の人に言ってるの聞いてたんだけど  なんか録画ボタンを違うボタンと間違えてたみたいで  最初から全く撮れてなかったみたい。」 「…えー。ホントかな。」 「…もう、先生ってホントドジっ子だよねーw」 「…そうだね。」 「でも、かっこ良かったなぁ、コウ。」 「…コウって?…あぁ、山井のことだっけ?」 「うんそう!かっこ良かった~。」 「…いつみちゃん  山井くんの前でも堂々とそゆこと言うよね。」 「え?おかしい?だってそう思うんだもん。」 「…いや、すごいなーって。」 「…いつみは素直だからね、悪いことではないよ。  むしろわたしも見習いたいくらい。」 「そう?佳奈にそう言われると、ちょっと嬉しいかなw」 「ポジティブで結構…ふふ。」 「でさぁ、やっぱりあの3人の中で  一番かっこ良かったのって、コウだと思うんだよね!」 「…かっこ良かったって?」 「…え?だからその、全体的に見て。」 「あ…あぁそう言うことね。」 「かっこいいって言うか…  たまに可愛かったりもするんだけどねw」 「……。」 「…水を差すようで悪いけどさ。  わたしは鈴谷の方がかっこ良かったと思う…よ。」 「…え!うそー!!  え、佳奈って鈴谷のこと好きだったのー!?w」 「…うるさいなぁ!  別に誰が好きだっていいでしょっ!」 「へーそうだったんだぁw どこが好きなの??」 「…え、そ、それは…、男らしいトコ…かな。」 「…あー、確かにねぇ、もう大人って感じだったモンねw」 「…まぁ、中身はまだ子供の部分もあるんだけど…さ。」 「…え?」 「い、いや!…なんでもない…。」 「ふーん…。で、桃子は?  西島のどこが好きなの??」 「……!!!  わたしいつ西島くんのこと好きなんて言った…!?」 「へぇー、桃子は西島のこと好きだったんだ。へぇー。」 「言ってないけど、見てれば分かるよ流石にw  …それとも、違うの?」 「…い、いや…、ち、違くはない…けど…」 「でしょ?じゃードコが好きなのー?w」 「いーつーみっ!」 「えーこれくらいいいジャン。  からかってるわけじゃないよ。」 「…そうだけど。」 「コウがかっこ良くて、鈴谷が男らしいとしたら…  西島は…?w」 「……!!  べ、別に……!!」 「…ん?」 「…別にっ、男の子は大きさじゃないモン!!!!」 「……」 「………」 「…え?」 「……ん?」 「……ふぇ??」 「…大きさって…何の?」 「…さぁ。」 「…え?えだって…今…  ……!!!いや、違くて……!!!」 「…ふふっ。  …もうやぁだぁー桃子ー!w  別に今そんな話してたわけじゃないからー!ww」 「…え、だっ……!!」 「…桃子、今のはごめん、フォローできない…w」 「…え、ちがっ、やだっ!  違うのそう言う意味じゃなくて…!」 「…じゃーどう言う意味なのかなー?w」 「…だって、だってぇ…。  …も、もう!  みんなの意地悪っ…!!!!」 「あ、こらー逃げるな桃子ー!!!  ちゃんと詳しく聞かせなさい!!!」 「こらいつみ!やめなって!!ふふっw」 「佳奈だって笑ってんじゃん!w  ほら桃子逃げるなー!w」 「もうっ、みんなのバカァーーーーーーっ!!!!!」 …… …
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